こんにちは、tailor KONGの山本です！
今回はスーツのデザイン仕様の中の1つ、AMFステッチについてご紹介したいと思います！
AMFステッチとは？
AMFステッチ（ピックステッチ）とは
スーツの襟のフチなどに入るハンド風ステッチのことです。
スーツ好きな方こそ、どこにどう入っているか注目する部分ではないでしょうか？
ハンドステッチといっても本当に手作業で入れているのはフルオーダーのスーツなどほんの一部なので、ほとんどのスーツは専用の「手縫い風ミシン」で縫われています。
AMFステッチの由来ですが、
以前、ピックステッチは全て職人の手縫いだったのですが、手縫いで均質なステッチを入れるのはかなりの技術と時間が必要で、ミシンだとどうしても硬い仕上がりになり美しい衿に仕上らないためすべて手作業でピックステッチを入れていました。
現代主流になっている手縫い風ミシンは複雑な機構で糸を送り、ゆっくりと無理な力をかけず縫うことで職人の手仕事を再現しています。
ミシンであっても綺麗なステッチを入れるにはそれなりの技術と時間と手間がかかりますが手縫いに比べて遥かにかんたんで早く仕上がるAMFステッチが現在のピックステッチ主流になっています。
このミシンを開発したのが
American Machine and Foundry（アメリカン・マシン・アンド・ファンドリー）社
一時期はハーレーダビットソンを傘下に入れ、スキー板から原子炉まで作っていたという大企業です。
開発したAMF社にちなんで、ハンドステッチミシンを「AMFミシン」と呼んでいます。
つまり、AMFステッチ＝AMFミシンのステッチという解釈ですね。
ちなみに、AMFが通称となっているので他社のミシンでもAMFステッチと呼びますが本当に手縫いで入れているステッチの場合はAMFとは呼ばず
「ピックステッチ」「ハンドステッチ」「星止め」などと言います。
AMFステッチは必要なのか？
AMFステッチは実際あるデザインと無いデザインのスーツがあるのでどちらでも問題はないのですが、実際あるに越したことないです！
理由としてですが、
綺麗な状態が長続きします！！
スーツの仕立ての良し悪しはいかに衿が立体的かに出てきます。
衿の返りが潰れていると、しっかりした芯を使っていないぺらぺらのスーツに見えてしまうことも…
きちんとした作りのスーツは襟の中身に「毛芯」を使っており胸・衿部分をなるべく立体的に仕立てます。
毛芯と衿の表は接着などはしませんのでAMFステッチで留めることでより形が崩れにくくなります。
ですので長く、きれいに着続けるにはAMFステッチを入れることをオススメしますので是非参考にしてください！！
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