TAILOR KONGの去渡で御座います。
今回はブレザーについてお話しします。
皆様ブレザー着た事ありますか?ブレザー…高校の制服のイメージでしょうか…
スーツも良いですがブレザーもまた、奥深き物です。
クールビズが本格的に始まり、雑誌などを拝見すると、やたらめったらにブレザーの単語が出てますが、
安直にネイビーのジャケットにグレーのトラウザーズを合わせればブレザーの完成!だなんて浅はかすぎます。
ブレザーには歴史に基づく厳格な定義があります。
それを守らずして着こなしなどあり得ませんし、お洒落でもなんでもありません…
ブレザーの起源にはシングルブレステッドとダブルブレステッドの二つの流派がありますが、
今回はシングルではなくダブルのブレザーに絞って解説します。歴史が長いのは後者のほうで、英国海軍のフリゲート艦「ブレザー号」が19世紀中盤に採用した制服が始まりとされています。
即位間もないヴィクトリア女王がこの軍艦を訪問するのに際し、新調した真鍮のメタルボタンを軍服に付けて歓待したところ、彼女に非常に喜ばれたことがまず海軍の内部で伝わり、七つの海を支配する英国海軍、その凛々しいイメージと共に民間にも徐々に広まったとされてます。
そのような起源だけあり、色は海軍の軍服に通じるネイビーブルー系が、このスタイルにはダントツに似合います。
また、生地についてもウールサージ(同じ太さのタテ糸とヨコ糸とを同じ密度で綾織りしたウール生地。約45度の斜線で生地の目が表れるのが特徴。合冬物・秋冬物のスーツや制服の生地として多く用いられる)や、写真のもののようなウール・モヘア混紡など重量感のあるものが理想です。
仕立てに軍服に近い「ハリ」と「コシ」が出せるからです。
写真のブレザーでは胸の縫いダーツが腰ポケットまでとなっていますが、身頃の裾まで貫通している物もありますが、これは下腹が出ている人向けに裾が跳ね上がらないよう施された、一種の補正とされています。
ここからは私の考えのですが、ブレザー全般に合わせるネクタイはやはりレジメンタルタイ又はクレストタイが、良いかと思います。
二つの特徴を簡単に説明しますと、
レジメンタルは、「軍服」や「連隊の」という意味を表す英語です。17世紀頃、イギリス軍では連隊ごとに異なる色のストライプのネクタイを着用するようになりました。それを「レジメンタルタイ(連隊のネクタイ)」と呼ぶようになったのが始まりです。
クレストとは、英国の伝統的な盾形の紋章をあしらった柄のことで、起源は11~14世紀の十字軍遠征の頃にまで遡り、軍隊の紋章などにも使われていたとされています。
二つの共通点分かりましたか?どちらとも軍隊が由来という共通点がありますから。従って上記のネクタイが良いといえます。
最後に靴に触れて終わりたいと思います。
ブレザーに履く靴はローファーと思っている方、結構いらっしゃいますが、大間違いです!
スーツに合わせるなんてもってのほかです…
ローファーには、怠け者の意味があり、ローファーが似合うのはアイビールックぐらいなものです。
華美でない、内羽の紐靴が似合います。
以上がブレザーについて考察です。
流行だから着てお洒落をするのも大変結構ですが
それまでの過程をないがしろにし訳の分からない着こなしは服飾文化を衰退させると思います。
正しい着こなしでお洒落を存分に楽しんで頂ければと思っています。
何事もですが、知れば知るほど本当に楽しいですよ!
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